イノベーション・ラボ・アジアは、北欧の代表的な業界を日本に紹介していく新・報告書シリーズの配信を今週スタートさせます。第1号でフィーチャーするのは「北欧ヘルステック」。日本進出を狙うスタートアップ15社について英語版/日本語版でお届けします。
北欧ヘルステックソリューションは、感染拡大が続く新型コロナ問題にだけではなく、もっと深いレベルで関連性の高い技術です。なぜなら北欧と日本は人口の高齢化と労働力の減少という点で同じ社会的課題を抱え、ヘルスケア技術のイノベティブなソリューションの必要性が叫ばれているからです。このレポートが両地域の新しいコラボレーションにつながるきっかけになれば幸いです。
このレポートは、私たちイノベーション・ラボ・アジアチームが今年2月に日本を訪問した際に得た気づきのごく自然な延長線上にあります。日本の北欧への関心は本物だと体感した私たちは、この情報を日本語でーそして日本への観点でー発信することの必要性を強く感じたのです。
これが最初の日本語報告書「北欧イノベーションガイド ―欧州のユニコーン企業立国」作成に至った動機でした。もちろんこのニュースレター自体も然りです。併せて先週からスタートしたウェブサイト日本語ページ立ち上げの原動力でもありました。当サイトでは、日本のVC/CVCから北欧企業への投資活動について2013年から現在までを初めて分かりやすくまとめた概要紹介など、北欧テックエコシステムの最新ニュースを待ち望む日本のステークホルダーの方々への情報の宝庫となることを目指しています。
でもこれらは単なる始まりにすぎません!2021年1月には北欧ヘルステックレポートはスタートアップ5社を追加し(英語版レポートの影響で北欧エコシステムも日本を意識し始めています)、日本向け特製ビデオピッチ(全て日本語字幕付き)も加えて最新版をお届けの予定です。
これに加え、1月22日森ビルでTrusted Corporationとジョイントのヘルステックイベントを開催します。そして3月には私たちも来日して友人やパートナーの皆さんと直接言葉を交わしたり、報告書をお渡ししたいと思っています。
来年早々には、少なくともフィンテックとアーバンテックの二セクターに関するレポート及び日本語字幕付きビデオビッチ作成などを計画しており、引き続き日本に向けた情報を発信していきます。
その他にも日本で活動中の北欧テックスタートアップを全てマッピングし、そのうちの6社に日本進出の経緯などを語ってもらうという、日本の「ロールモデル」レポートにも着手する予定です。レポートが刺激となって先輩スタートアップと同じ道を歩む後続企業が生まれることを期待しています。こんな情報が欲しいなど、ぜひアイデアやご要望もぜひお寄せください。
将来的なことを視野に入れ、来年は日本のステークホルダー向けに北欧ツアーを決行したいと考えています。5月27日のエストニアLatitude 59を皮切りに、ヘルシンキ、南スウェーデン、そして最後は6月4日デンマークのコペンハーゲンフィンテックウィークで締めくくるという内容です。報告書でご紹介している北欧スタートアップ企業だけでなく、北欧の投資家や各主要ステークホルダーとの顔合わせの機会になればと思っています。
2020年は新しいパートナーシップに恵まれた年でした。Trusted Ventures、Startup Bootcamp Osaka、そしてNordic Innovation House in Tokyoとは互いに協力しあいながら、イベント開催、情報発信など毎日やりとりをしています。私たちはこれまでどおり中立な立場のNPO/NGOとして、北欧と日本を繋ごうとする人々全てのための場所であり続けます。
最後になりましたが、イノベーション・ラボ・アジアより皆様にクリスマスと年末年始のご挨拶を申し上げます。まだ不安な毎日が続きますが、皆様とご家族の方々のご健康とご多幸をお祈りいたします。このパンデミックで何か良いことが起こったとすれば、それは誰もが同じ問題に直面し、それを共に解決する必要性についてはっきりと認識できたことでしょう。2021年はこのチャレンジに立ち向かい、ぜひ実現させましょう!